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フンフンフン・・・ ネクタイを締めながらルパンが浮かれていた。 「ぐししっ、今日はクリスマスイブ 不二子ちゃんとデートだもんねー」 もちろんプレゼントも用意してホテルも予約済み。 完璧に装って花束を持ってお出かけだ。 が、居間に次元がいる。 不二子と会うなんて文句を言われそうだ。だから、見つからないように ぬきあし さしあし・・・・ 「おい・・」 「うっ！ 次元？」 （しまった、みつかった！でも絶対にいくぞ！ ） 「今日は冷えるぞ、気をつけな」 「へ？」 それ以上何も言われず、なんだか拍子抜けした。 （・・・・ま、次元には後でサービスすればいいか） 街は華やかなイルミネーションに彩られていた。 楽しそうな恋人たちは寄り添い。プレゼントを持ったお父さんは家路へ急ぐ みなクリスマスに心躍らせていた。 「ち〜と寒いなあ。レストランで待ち合わせればよかったかなあ」 ルパンは街角で震えていた。 しかし、もうすぐ輝くように美しい不二子が現れる。そう思うと寒さなんてなんでもなかった。 ふわりと頬に冷たい感触があった。 「おんや、雪だ」 （ホワイトクリスマスか・・・今夜はロマンチックな夜になるぞ） 期待に胸を膨らませた 雪がしんしんと街を白く染めていた。 「へっくしょんっ」 待ち人はまだ来ない （どうしちゃったのかなあ。オレとの約束、忘れちゃってるのかなあ） ちらっと 不吉な予感がよぎる。 いーや、不二子ちゃんは忙しいから、遅れてるだけだ。 そのうち、息を切らしながら、ドレスのすそを気にせずに走って来るさ 「待ったあ〜？ルパン、ごめんなさい」って 「い〜や、君を待つ時間が楽しくて仕方がないよ」 そう囁いて花束を渡す。 「ぐふふっ」 そんな楽しい想像に胸をときめかせた。 肩に雪が積もってきた。 ぶるぶるぶる・・・・ （不二子ちゃんは絶対来る。だってオレたちは愛し合ってるんだぜ） オレだけが不二子を愛してるのかなあ どこからか定番のクリスマスソングが流れた きっと 君は来ない ひとりきりのクリスマス イヴ ・・・・・・来ないかもしれない ルパンはため息をついた。 「もう、こーなったら朝まで待ってやる！」 凍え死んだって知ったことか 不二子に恋焦がれて死ぬなんて本望だ オレが死んだら不二子ちゃんは泣いてくれるかな？ 「ちくしょう・・・・・」 「おい」 呼ばれて振り返ると 次元がいた 「ったく・・・みちゃいられないぜ・・・」 「な、なんだよ、次元、いつからいるんだ」 「最初から」 「はあ？ バカかおまえは」 「ほら」 次元はルパンに傘を差しだした 「もう、気がすんだだろ・・・・」 「・・・・ああ」 ルパンは小さく頷いた。 不二子にすっぽかされたんだ。 「ほらいくぞ」 次元が肩を抱いて歩き出した。 （せっかくのクリスマスが無駄足だったなあ・・・酒でも飲むか） が、歩く方向が違う。 「次元、どこへいくんだ？」 「おめえ、ホテルとってあるんだろ」 「ああ・・・」 「いくぞ」 「なんで？ 不二子ちゃんのためのスウィートだぜ」 「い−から」 次元にホテルに連れ込まれた 「ったく、この雪の中をあの女のために待ちやがって体の心まで冷えてやがる」 次元がぶつくさ文句を言った。 そしてルパンは服を脱がされ抱きしめられた 「じ、次元？」 気がつくと次元が上に乗っかっていた。 （オレは何をしているんだろう） 不二子ちゃんの柔らかい体を抱きしめるはずが力強い腕に抱きしめられている。 「次元っ・・・は・・・・」 次元の熱いモノが身体を貫く 何も考えられず甘い声が漏れ、たっぷりと次元の精を受け入れた 「不二子ちゃん、どうしちゃったのかなあ」 終わったあとルパンは枕を抱えて未練たらしく呟いた。 「ほらよ」 と次元は雑誌を投げた。 「なんだ？セレブのクリスマス？？？」 芸能のゴシップ満載の雑誌をパラパラめくると若くてハンサムな大富豪の記事があった。 「なになに？大富豪が夢中な謎の美女不二子だって〜？？？？」 「あの女は、こっちに行ったんだろ」 「次元、知ってたのか！なんで教えてくれねえんだよ」 「言ったらおめえは待ち合わせに行かなかったのか？」 「うっ・・・それは・・・・その・・・・」 確かに、不二子に関しては次元の忠告は耳に入らない。 「ま、いいじゃねえか、あの女の正体がわかったからな」 「よくねえぞ！」 せっかくのクリスマスが野郎にやられちまうなんて！ なんだか、だんだん次元の手のひらに踊らされてるような気がする 「怒ったのか？ルパン」 「怒ってねえよ」 とそっぽを向いてふくれっ面をした。 だけど 「メリークリスマス、次元」 と小さく呟いた |